電験二種 自動制御~ラプラス変換/逆変換~

こんにちは、ももよしです。

今回は、電顕2種 二次試験では必須のラプラス変換・ラプラス逆変換について解説します。結論からいうと、電験2種 二次試験で必要知識は次の3つです。

  • 部分分数分解ができるようになる
  • ラプラス変換・ラプラス逆変換の一覧表を覚える
  • 最終値の定理を覚える

ラプラス変換の数学的な導出ができなくても全く問題ありません。私自身、数学的に理解するのは難しすぎて途中であきらめてしまいました。計算手法の1つ程度の認識でも十分に問題の回答は可能です。

部分分数分解につては別途解説記事を用意していますので、そちらを参考にしてください。

目次

ラプラス変換・ラプラス逆変換表

ラプラス変換・ラプラス逆変化は下の一覧表を覚えるだけでOKです。
覚えることがたくさんに見えますが、基本となる関数が同じものは変換後も似たような式になっています。2週間も見続ければおおよそは覚えることが可能です。

初期値の定理・最終値の定理

自動制御の問題を解くうえで、知識として知っておく必要があるのは「最小値の定理」と「最終値の定理」です。しかし、実際の試験では「最終値の定理」を利用して解く問題がほとんどなので、こちらの理解に力を入れておきましょう。

最小値の定理

時間関数\( f(t) \)の\( t=0 \)(初期の値)を求めるために使用します。\( f(t) \)の式が分かっていれば、\( t=0 \)を代入して計算するだけでよいのですが、実際に出題される場合には、ラプラス逆変換が必要な場合が多いです。そこで、「初期値の定理」を利用して初期値を求めます。

$$ f(t=0) = \displaystyle \lim_{s \rightarrow \infty} sF(s) $$

最小値の定理

定常状態となった時の値(定常偏差)を求める場合に使用します。特に電験2種 二次試験では「最終値の定理」を使用する機会が多いので、この式は確実に覚えておきましょう。

$$ f(t = \infty) = \displaystyle \lim_{s \rightarrow 0} sF(s) $$

まとめ

電験2種 二次試験対策を実際に行っていましたが、ラプラス変換・逆変換を数学的に理解しなければ解くことのできない問題は近年、出題されていません。したがって、ラプラス変換はあくまでの計算手法の1つと割り切り、自動制御の問題の解き進め方を理解していくことに時間を割くことが合格への近道であると考えています。
変換表の中に登場した単位インパルス関数、単位ステップ関数、単位ランプ関数については次回の記事で解説したいと思います。

きちんと数学的根拠から理解したい方は、以下の参考書がおすすめです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中学校教師から電気エンジに転職し現在は66kV/155MWの工場で電気主任技術者として活動中です。
電験3種、電験2種を独学で合格した経験から、初心者がつまづきやすいポイントをどこよりもわかりやすく解説する電験ブログを目指して活動しています。
2023年より、電験三種のオンライン家庭教師も始めました!
目標は、電気監理技術者と独立し、年収1000万以上を達成することです。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次