誘導電動機の回転原理

 

1.回転原理

誘導電動機の回転は大きく次の3ステップで進む。

  1. 回転子の周りを磁石が回転する
  2. 回転子に電磁誘導が起こり電流が流れる(渦電流が発生)
  3. 電流が磁石の磁界が作用し、電磁力(回転力)が生まれる

回転原理の基礎についてはこちらの記事で!

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実際の誘導電動機は、外側の磁石の代わりに 固定子に巻かれたコイルに発生する磁界の変化を利用している

2.同期速度

固定子の磁界は、時間とともに回転する。固定子磁界の回転する速度を同期速度という。

周波数を\(f[Hz]\),電動機の極数を\(p\)とすると同期速度\({}N_0 [{}min^{-1}]\)は

\({}N_0=\frac{120f}{p} [{}min^{-1}]\)

磁界N極,S極で必ずセットなので 極数は必ず偶数になる。

また、極数が大きいほど同期速度が遅くなるので、電動機の回転速度も遅くなる。

3.すべり

誘導電動機は、回転原理の特性上 固定子磁界の回転速度(同期速度)と回転子の回転速度にはズレが生まれる。このズレをすべりという。

同期速度を\({}N_0[{}min^{-1}]\),回転子の回転速度を\(N[{}min^{-1}]\),すべりを\(s\)[%]とすると

\(s=\frac{{}N_0-N}{{}N_0}×100\)

すべりは 二次電流や電動機出力の計算に重要な要素となる

また、すべりのない誘導電動機は回転できない

※すべりが0より小さくなる時は誘導機は発電機として働く。

 


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この記事を書いた人

中学校教師から電気エンジに転職し現在は66kV/155MWの工場で電気主任技術者として活動中です。
電験3種、電験2種を独学で合格した経験から、初心者がつまづきやすいポイントをどこよりもわかりやすく解説する電験ブログを目指して活動しています。
2023年より、電験三種のオンライン家庭教師も始めました!
目標は、電気監理技術者と独立し、年収1000万以上を達成することです。

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