三相誘導電動機の構造

この記事でわかること
三相誘導電動機の構造と各部の名称が分かる
1.各部位の名称

誘導電動機は大きく2つのパーツに分けられます。

回転子(ローター):実際に回転する部分固定子(ステーター):回転しない部分

写真出典:https://denkinoob.com/2019/11/16/%e8%aa%98%e5%b0%8e%e9
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回転子、固定子どちらも電気子と呼ぶことがありますが、一般的には、以下のように呼ぶことが多いです。

電動機→固定子を電気子と呼ぶ

発電機→回転子と電気子呼ぶ

2.回転子

回転子を電動機から引き抜くと左の写真のような構造となっています。

回転力を発生させでいるのは、固定子の巻線ですが、実物では鉄心に隠れてほとんど見えません。
写真出典:https://denkinoob.com/2019/11/16/%e8%aa%98%e5%b0%8e%e9
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回転子はイラストで表すと左図のようになります。

鉄心の中に導体が埋め込まれ、前後は短絡環と呼ばれるリングに接続されています.

 

つまり、回転子は短絡されたコイルが巻かれているのです。このコイルに、固定子が作る磁界が作用(電磁誘導)し電流が流れます。磁界中を流れる電流には電磁力が働くのでコイルが回転するのです。

3.固定子

固定子は溝の中にコイル(導体)が巻かれた作りになっています。

電源からの電流が流れるのは固定子の巻線になります。

固定子巻線に電流が流れ、発生した磁界が回転子導体に作用し電動機は回転します。

写真出典:https://denkinoob.com/2019/11/16/%e8%aa%98%e5%b0%8e%e9
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4.まとめ

三相誘導電動機の構造は大きく分けると回転子と固定子に分けられます。

電動機の構造

それぞれの役割

  • 回転子は回転し仕事をする
  • 固定子は回転子の回転力を発生に必要な磁界を作る

 

今回はここまでです。
電動機の断面図を見て気が付いた方がいるかもしれませんが、誘導電動機のつくりは変圧器とかなり似ているところがあります。変圧器の原理を理解していると誘導電動機の理解も深まります。


 

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この記事を書いた人

中学校教師から電気エンジに転職し現在は66kV/155MWの工場で電気主任技術者として活動中です。
電験3種、電験2種を独学で合格した経験から、初心者がつまづきやすいポイントをどこよりもわかりやすく解説する電験ブログを目指して活動しています。
2023年より、電験三種のオンライン家庭教師も始めました!
目標は、電気監理技術者と独立し、年収1000万以上を達成することです。

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