変圧器の並列運転のポイント

変圧器の並列運転の重要項目を解説していきます。

1.変圧器の並列運転の条件
2.並列運転時の分担電流の計算
以上の2点を中心に解説をします。電験3種レベルの内容なので、循環電流に対する計算は含んでいません。2種向けの記事で別途紹介する予定です。
目次

変圧器の並列運転とは

クリックで拡大できます変圧器の並列運転とは、複数の変圧器の一次側と二次側をそれぞれ並列に接続して運転することです。出力の増加や経済的な運転のために並列運転を行います。
並列運転の条件を満たさない場合、循環電流が生じ、焼損に至る恐れもあります。

 

単相変圧器の場合は1~4の項目、三相変圧器の場合は1~5全てを満たさなければ目的通りの並列運転をすることができません。

変圧器の極性

変圧器の極性は加極性と減極性の2つがあります。2つの違いは下図の通りです。

クリックで拡大できます

日本では、減極性が一般的に使用されています。

並列運転時の分担電流

並列運転の条件をすべて満たしているときの各変圧器の分担電流の計算は以下の手順で進めます。なお、今回は電験3種の範囲のため循環電流がない場合の計算です。

 

 

【手順】

  1. 基準容量、基準電圧を確認する。指定されていないときは好きに決めてOK。
    一般的には、10MVAが多い
  2. %インピーダンスを基準容量の値に換算する。
  3. 分担電流を計算する。(計算方法は並列つなぎの抵抗に流れる電流と同じ)

%インピーダンスは別の記事で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。

以上が、変圧器の並列運転のポイントになります。ここがもっと詳しく知りたいなどありましたら、コメントよろしくお願いします。


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この記事を書いた人

中学校教師から電気エンジに転職し現在は66kV/155MWの工場で電気主任技術者として活動中です。
電験3種、電験2種を独学で合格した経験から、初心者がつまづきやすいポイントをどこよりもわかりやすく解説する電験ブログを目指して活動しています。
2023年より、電験三種のオンライン家庭教師も始めました!
目標は、電気監理技術者と独立し、年収1000万以上を達成することです。

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