第3種電気主任技術者の資格取得を目指そうと思ったけど、市販の参考書を開いてこれは独学では無理そうだと感じたが、合格したい気持ちを捨てきれない方に向けたおすすめ通信講座を紹介します。



通信講座のメリット5選
1.プロ講師に質問ができる

市販されている電験3種過去問集の解説は、途中計算が省略されているため計算の過程がわかりにくく、初学者には難しいです。通信講座では、メールやZoomなどを使用して講師に質問することができます。
なかでも、オンラインや対面で直接質問できる場合、自分のつまずいているポイントを的確に解説してもらえるため学習効率が高まることは間違いないです。
各通信講座の質問対応体制
TAC | ・オンラインor電話質問(予約制) ・メールでの質問 |
SAT | ・Zoomでの直接質問(予約制) ・メールでの質問 |
翔泳社アカデミー | ・電話での質問(予約制) ・メールでの質問 |
e-DEN | ・メールでの質問 |
日本エネルギー管理センター | ・メールでの質問 |
CIC 日本建設情報センター | ・電話での質問 ・メールでの質問 |
能力開発研修センター | ・質問用紙による質問 |
ユーキャン | ・メールでの質問 |
わからないことを自分で調べることは素晴らしいことです。しかし、電気主任技術者試験についての内容を初心者目線で解説している教材は少なく、つまずくポイントも受験生毎に異なります。
そのため、プロ講師に直接質問することで効率的に学習が進められます。
2.試験合格に必要なポイントを教えてくれる
電気主任技術者試験は「理論、電力、機械、法規」の4科目を3年以内に合格できれば資格が取得できます。

各科目60点以上で合格です。(年度により合格点には調整が入る場合があります。)
60点をとるためには、各科目頻出の分野に集中して勉強した方がより短い時間で問題への理解度を深めることができます。通信講座を利用することで、過去問の傾向分析や重要な分野に絞って学習カリキュラムで学習できるため、合格に向けた学習のみに専念することができるのです。
過去問演習をこなしていくうちに、自分でも出題傾向は把握することができますが、学習の初歩として必要最低限の用語や公式を覚える段階から範囲が限定されているのは通信講座の大きなメリットです。
3.スキマ時間で学習ができる講義動画
電気主任技術者試験の合格者に共通して言えることは、合格までに圧倒的な量の学習をこなしているということです。電験3種合格には400~1000時間の学習が必要という声が多いです。
個々の基礎レベルにより多少の差はありますが、1年で考えた場合1日に1.5時間以上は学習が必要になります。
会社に勤めていると、1日に1.5時間以上の学習時間を確保することが難しい日もあるはずです。しかし、通信講座では電車などでの移動やお昼休憩といったスキマ時間にインプットの学習ができる講義動画を視聴することがでます。
1日10分だとしても試験当日までの1年間継続した場合、
10分×365日=3650分(約60時間)
約60時間も学習できることになります。スキマ時間を上手に活用することで、会社員でも学習時間を確保しやすくなります。また、何度も繰り返し学習することで記憶に残りやすくなっていきます。通信講座での動画は、各動画10~20分程度で視聴できるものも多いのでスキマ自覚の学習にも最適に作られているといえます。
4.学習方法のバリエーションが増える
学習方法は大きく分けると、読む、書く、聞く、話すの4つに分けられますが独学の場合、参考書を読む、演習問題を解く(書く)の2つが主な学習方法になると思います。通信講座では、講義動画を聞く、わからないことを質問する(話す)という学習方法が可能になります。
参考書や過去問と向き合って学習を進める時間は非常に大切です。しかし、勉強を始めたばかりの時期はわからないことが多かったり、学習習慣が身についていなかったりと想定していたよりも学習の進みが遅くなることが多いです。
通信講座を利用することで、初めに必要な用語や公式のインプットを動画を見る(聞く)ことで進めることができます。分厚い参考書の中から重要なポイントを抜き出し、理解できるように読み込むといった作業しなくても講義動画を繰り返し視聴することで解決してくれます。
また、学習方法が少ないと飽きてしまい継続が難しいです。通信講座に申し込むことで、合格に必要な教材を揃えることができ、教材の使い方まで教えてもらえるので、学習のバリエーションが増え自分に合った学習で進めていくことができるようになります。
5.自分の学習状況が可視化できる

通信講座では、添削問題や学習状況の管理画面が存在します。自分の学習状況を知ることで、当初の計画よりも遅れているのか、順調に進んでいるのかが一目で確認が可能です。学習習慣を身に付けるために、小さな目標を立て達成していくという方法があります。
例えば、今週は毎朝15分勉強する目標を立てる→達成できたら、次は毎朝30分勉強する目標に挑戦するといった具合です。
この時、自分の感覚だけでなく可視化することによって目標の達成度が一目瞭然となりモチベーションを維持、向上させるきっかけとなります。スマホアプリやTwitterを活用して学習状況の管理をすることもできますが、スマホを見ると別の誘惑に誘われることもあるので、注意は必要です。
デメリット
1.受講費用が高い
講座の種類や内容によって金額は異なりますが、予備知識ゼロの初心者から合格を目指そうとした場合、基礎の計算から学び直すことが必要です。初心者向けの講座は高額な場合が多く10万円以上のものがほとんどであるため、初期費用が大きいことが最大のデメリットといえます。
しかし、資格取得による昇給や転職による年収アップなども見込めるため、長期的に見るとプラスの要素が大きいです。いきなり10万円の支払いは高いハードルに感じるという方は、まずは無料の資料請求がおすすめです。



2.学習の想定期間が長い
よくある勘違いとして、「通信講座を利用すれば学習時間を少なくして合格できる」と思い込んでいる場合があります。
通信講座を利用することで、出題範囲のうち特に重要な単元や公式を知ることができ、学習範囲を限定することは可能です。しかし、合格に必要な勉強量が減るのかといえばそうでもありません。学習範囲を狭めても、理解度や応用力は過去の問題を解けるレベルになるまで勉強する必要があります。
通信講座で補強してくれるのは、初めの公式や用語のインプットと解説を読んでも理解できない箇所への的確なフォローです。これらのサポートのおかげで、結果的に独学よりは合格に必要な学習時間が少なくなったということはありますが、学習の質や量が落ちているわけではないので、注意してください。
第3種電気主任技術者試験は2021年までは1年に1回の試験でした。そのため、多くの通信講座は1年間の学習時間を想定してカリキュラムが組まれています。1年かけて合格する想定の学習スケジュールを半年に短縮する場合、単純に考えれば2倍の量をこなすことが必要です。学習期間を短縮しようと考えたとき、学習方法の見直しを実施する手間が発生し通信講座のメリットが薄れてしまいます。
1年間腰を据えて学習し、合格するという気持ちが大切です。
各通信講座の特徴
SAT

価格について
152,680円(web動画+DVD付き一括コース)
合格実績、利用者の満足度No.1という点を考慮すると、他社と比較してもそれほど高い価格ではありません。テキストや直前対策まであるので、これ1つで電験対策がそろうそんなセットです。
また、講義動画を収めたDVDについては破損等の場合交換などの対応する補償サービスもついています。
講義について
1回の講義動画が10~20分で隙間時間にも学習ができます。
講義は、数学の基礎から受講できるため計算から離れていた時間の長い方でも安心して合格を目指すことができます。講義を担当する池田氏は、受講者目線で講義を展開し、「なぜわからないのか」を本的な考え方を軸に徹底解説するためとても人気です。
テキストについて
- 各科目の教科書的なテキスト
- 数学、電気基礎が書かれたテキスト
- 基礎講座の講義動画
- 過去問解説の講義動画
- 模擬試験1回分
- その他のスマホを利用した補強教材

テキストはフルカラーで見やすく、要点もきちんと強調されているため学習のポイントがつかみやすいつくりとなっています。また、本番を意識した模擬試験も付属されており、電験が初めての方を意識した配慮がなされています。
アフターフォロー
事前予約でのzoomを利用した直接質問を5回まで無料で行うことができるほか、メールを利用した質問が30回まで可能です。(1科目のみ受講の場合は15回まで)
また、残念ながら不合格となった場合でも、翌年に質問制度を再度利用することができる保証付きです。ここまで手厚いフォローがついているのはSATだけでしょう!
翔泳社アカデミー

価格について
168,300円(web動画+DVD付き一括コース)
決して安いとはいいがたい金額ではありますが、他にはない質問回数無制限という特典があります。
独自のテキストに加え直前講座や模擬試験も全てセットになっていることを考えると分からないことが多くてたくさん質問したいという方にはオススメの通信講座といえるでしょう。
下記のリンクから無料のサンプルをお取り寄せできます!!
講義について
毎年収録のライブ講義を受講できるため、最新の傾向に合わせた内容の学習ができます。
DVDだけでなく、スマホ・PCでのe-ラーニングも受講できるため場所を問わず学習が奨められることも魅力の1つです。SATとは異なり各科目に講師がいるため、各分野のスペシャリストの講義を聞くことができます。
教材について
- テキスト 4科目+数学
- ライブ講義動画(DVD+e-ラーニング)
- 応用問題集
- 模擬試験1回分
- 直前対策講座
- 補強教材(スマホ対応)



段階的に学習のレベルを引き上げる”ステップ学習”を基本としたカリキュラム構成をしているため、独学で躓きがちなテキストと過去問のギャップに悩まされることなく学習を進めることができます。
また、独自のテキストもカラーで見やすく、要点も強調されているため、振り返って公式を確認したい時など非常に便利です。
アフターフォロー
入会から1年間は電話による質問が無制限で利用することが最大の強みです。また、2年間はe-ラーニングの動画視聴ができ、メールでの質問も可能です。電験は2年計画で受験される方も多いため、受験者目線に立ったバックアップ体制が整えられているといえます。
TAC

価格について
320,000円(web動画+DVD付き一括コース)
正直、かなり高いかなと感じます。1発合格を目指し、なおかつTAC校舎に通学可能な方であれば、講師に直接質問したりできるメリットがありテキストも非常に丁寧に作りこまれた『みん欲しシリーズ』を活用できるため有りかなとは思います。電験取得後の昇給や将来性を考慮すると320,000円は決して高くはありませんが、1回での出費が大きいので家庭のある方は、要相談かと…
講義について
黒板を使用したライブ授業を受講できるため、なじみのある学習スタイルで取り組むことができます。また、板書の量、トークの間の取り方が絶妙で、講義のレベルとしては非常に高いと感じます。
学校の授業に最も近い!そのため、わかりやすいと感じることは間違いないです。YouTubeで無料の講義動画を見る元もできます。
1点、カメラワークだけは残念だなと感じました。1枚分の黒板を2分割して板書しておりそれぞれの板書を行ったり来たりするので、長時間視聴していると目が疲れてきます。
教材について
- ライブ講義(DVD付き)
- テキスト『みん欲しシリーズ』
- ミニテスト
- トレーニング問題
- 実力テスト 全2回
- 試験直前 模試
各科目ごとにテキスト、ミニテスト、トレーニング問題、実力テストが用意されており段階的に学習レベルを上げていけるので無理なく進めていくことができます。基礎の数学も受講できるため分数から勉強し直したいという方も安心です。
アフターフォロー
講義直後に講師の方へ質問することができるため、わからないと感じたことをその場で課帰結することができます。回数に制限はありますが、メールでの質問もできるためあとから疑問が出てきた場合でも確認できる体制が整えられています。
また、予約制ではありますが、電話やオンラインでの質問も可能です。
e-DEN

価格について
132,000円(DVD講座コース)
4科目+数学+講義DVDなので、講義を受けるという点においては比較的金額を押さえることができます。ただし、テキストが『電験3種 完全攻略』の1冊しかついていないので、上記の3社に比べるとやや物足りない感じはあります。
講義について
電験業界では超有名講師の不動先生の講義を受講できます。しっかりとした理論に基づく解説を聞くことができるため、「理屈が分からないと先に進めないよ」という方には向いているかと思います。計算の基本となる数学から講義が受講可能です。
ポイントを押さえた講義内容になっているため、文系出身の方や計算はちょっと苦手といった方にはややハードルが高く感じるかもしれません。また、受講できる講義が細かく分かれているため、1科目のみの受験でも安心できますが、まとめて受講したい方にはやや複雑に感じることも…
教材について
- テキスト『電験3種 完全攻略』
- 講義DVD
『完全攻略』は電験3種4科目分の試験範囲が簡潔・丁寧にまとめられた1冊です。ある程度の基礎知識を身に着けた状態で使用する分には非常に有効なテキストといえますが、初学者がいきなり使用するには少しハードルが高いです。
私は、電験2種の2次試験対策として『完全攻略シリーズ』を利用していましたが初めのうちは理解するのに時間がかかりました…💦
アフターフォロー
メール、FAXによる質問は回数無制限で2年間利用できます。返信は1~3日程度で標準的な期間となっています。講義やテキストがやや高レベルな分、質問し放題という点は非常にありがたいですね。生で解説を聞けないことだけは残念ですが…
教材、講義映像に対しても保証が付いていますので安心して利用することができます。
日本エネルギー管理センター
価格について
月額2980円~(オンライン講座のみ)
月額制度を導入しており、1年間視聴しても26,800円と非常に格安です。講義に使用しているテキストはOHM社より出版されている『やさしく学ぶシリーズ』が採用されているため、テキスト代もほかのと比べ安価に済みます。
講義動画について
パワーポイントの資料やPCを利用した板書方法を採用しています。パワーポイントで整理された資料はとても見やすく作られていますが、PCを利用した板書は見慣れていない方には違和感を感じることもあるかと思います。
トークの抑揚がはっきりしているため、どこが重要ポイントなのかはわかり約成っている動画です。
教材について
- 講義動画のみを提供
アフターフォロー
月5回までメールでの質問が可能。
CIC 日本建設情報センター
価格について
98,000円(DVD講義コース)
DVD講義コース、webコースで金額的に大きな差はなく、10万円以下で受講可能でテキスト、過去問集も付属されています。webコースではスマホで視聴することもできます。
講義動画について
基礎的な内容については、ホワイトボードを使用した講義のため一般的な塾のような講義のイメージです。板書に色分けが少なかったり、文字が少ないので、イメージの補強程度の無いようにとどまっている印象を受けました。
教材について
- 講義動画(DVDまたはwebどちらか)
- テキスト『完全マスターシリーズ』
- 電験三種 過去問集
独自の教材を利用していないため、すでに『完全マスターシリーズ』を購入しているという方は比較低価格で受講が可能になります。
アフターフォロー
電話やメール等で質問可能と記載あり
能力開発研修センター
価格について
148,000円(on-lineコース)
オンライン講義のみで、DVDの購入はできない。
オリジナルのテキストに加え、4科目+基礎数学の講義、直前対策の模擬試験が含まれています。オリジナルの教材を使用している他社の講座と金額的には大きな差はありません。
講義動画について
講習会での講義をそのまま視聴することができるため、生きた情報が手に入ります。講義もホワイトボードを使用し、色分けをするなど受講者が理解しやすい板書を心掛けているように感じました。
受講者側を見ての発言の場面が少ないように感じたのが少し残念ですが…
教材について
- 講義動画
- テキスト(オリジナル)
- 問題集
- 科目別提出課題
- 終了試験問題
サンプルがないため、教材の詳細が確認できないため3と評価しています。
項目だけを見る限りでは、段階的に問題のレベルが上がっていくように思います。提出課題があるため、やる気を継続する一つの指標になるのではないでしょうか。
アフターフォロー
質問用紙による質問が可能
まとめ
メリット
- プロ講師に質問ができる
- 試験合格に必要なポイントを教えてくれる
- 講義動画で効率よくスキマ時間の利用ができる
- 学習方法のバリエーションが増える
- 自分の学習状況が可視化できる
デメリット
- 受講費用が高い
- 学習の想定期間が長い
独学では合格が難しいけど、電気主任技術者資格があきらめきれないという方は通信講座がおすすめです。進学塾&効率中学校教師の目線から見たおすすめ講義動画は…

受講生の妨げになる[え~」や「あ~」といった言葉を口にする回数が少ない点、講義に動きがあり見ている側を飽きさせない工夫が凝らしてありました。