【解説】単巻変圧器とは

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練習問題

定格一次電圧6000V,定格二次電圧6600Vの単相単巻変圧器がある。消費電力200kW,力率0.8(遅れ)の単相負荷に定格電圧で電力を供給する。単巻変圧器として必要な自己容量の値[kV・A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,巻線のインピーダンス,鉄心の励磁電流及び鉄心の磁気飽和は無視できる。

(1) 22.7 (2) 25.0 (3) 160 (4) 200 (5) 250

(平成30年度 電験三種 問9より)

解説

自己容量の公式は次のように表すことができました。

\( \begin{align} P_s &= V_1 \times I_3 \\ &= \left( V_2 -V_1 \right) \times I_2 \end{align} \)

一次側、二次側ともに電圧の値は問題文に記載されているため、残りは直列巻線を流れる電流(負荷側に流れる電流)または分路巻線に流れる電流の大きさが分かれば自己容量を求めることができます。

ここまでの情報を図に示すと次の様になります。

負荷の消費電力[kW]と力率が分かっているので、負荷電流\(I_2\)を計算で求めることができます。

\( \begin{align} I_2 &= \frac{200\times 1000 / 0.8}{6600} \\ &=37.8787 \ldots \approx 37.88 \rm[A] \end{align} \)

したがって、自己容量[kV・A]の大きさは

\( \begin{align} P_s &= \left( V_2 – V_1 \right) \times I_2 \\ &= \left( 6600 – 6000 \right) \times 37.88 \\ &= 22727 \ \rm[W] \end{align} \)

[W]から[kW]に変換すると

\( 22727\ \rm[W] \rightarrow 22.727[kW] \)

答えは(1)となります。

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この記事を書いた人

中学校教師から電気エンジに転職し現在は66kV/155MWの工場で電気主任技術者として活動中です。
電験3種、電験2種を独学で合格した経験から、初心者がつまづきやすいポイントをどこよりもわかりやすく解説する電験ブログを目指して活動しています。
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