電験3種に独学で合格するために初めに取り組むべきことは次の3つです。
まずは、過去問を解いてみる
当たり前のことですが、電気主任技術者試験に合格するためには本番の試験で60点以上得点することが必須になります。つまり、電験3種合格ということだけを考えると各科目で60点を取ることがゴールなのです。
ゴールが分かれば後は進むだけだ!と思う方もいるかと思いますが、ストップ!
今の自分がどの程度の学力を持っているのか確認しておくことで、今後の勉強効率が大きく変わってきます。やみくもに問題集だけ解き進めるだけでは合格までたどり着けない場合もあるのです。
特に電験の問題集はある程度の基礎ができているという前提に作られているものがほとんどなので、計算式の途中が省略されていたり、公式を理解できている前提の解説だったりと予備知識ゼロの方にはかなり厳しいのが現状です。
遠回りの様に感じますが、1つずつ自分のレベルに合った学習を進めていくことが合格までの最短ルートになります。そのため、予備知識ゼロの状態からの独学には、1,000時間近い学習が必要です。
少しでも効率よく学習を進めていくためにまずは、ゴールと現状のギャップを確認することはとても重要になります。
令和3年度の過去問
受験者数 | 合格点 | 科目合格者数 | 合格率 |
29,263 名 | 60 点 | 3,030 名 | 10.4 % |
令和3年度の問題は60点で合格になっています。年度によっては、合格点が引き下げられることもありますが、確実に合格を狙うなら60点が必要です。
過去問が「思っていたよりも解答できなかった」という方も、これから勉強していけばよいので大丈夫です。
これでようやく、ゴールまでと今の自分のギャップがはっきりしました。過去問を見てもさっぱりわからなかったという方もいるかもしれませんが、1つずつステップを踏んで勉強をしていけば合格にたどり着きます。ここで挫けず、頑張れる方だけが合格を勝ち取ることができるのです!
合格ラインとのギャップの埋め方(勉強方法)
60点以上の場合は過去問演習
2021年度の問題で60点以上得点できている方は、基本的なことはおおむね理解できているので過去問演習に取り組むことをお勧めします。過去問演習の方法としては、大きく2パターンあります。
- 1年分単位で過去問を解き進めていく
- 分野ごとに過去問を解き進めていく
どちらも過去問使い方として間違ってはいないのですが、1は試験直前の1月前くらいに行う総まとめの勉強方法、2は実力を上げていくための勉強方法です。
1年分単位で過去問を解き進めていく勉強方法
1年分の過去問を解くということは様々な分野を総合的に学習することになります。意見効率のいいように見えますが、分野ごとの出題傾向がつかみにくく、解説の理解にも時間がかかります。結果として、勉強時間ばかり長くなり理解が深まらず学習期間が必要以上に長くなることがあるので注意が必要です。
分野ごとに過去問を解き進めていく
勉強を開始したばかりで実力を上げていきたい方向けの勉強方法です。重要な分野を重点的に学習し出題傾向や理解を深めることができるます。私自身も電験3種、2種の受験の際にはこの方法で勉強を進めていました。この学習方法は2,3周と繰り返し問題を解く場合徐々にスピードアップすることができるので、学習期間の短縮にもつながります。
55~45点の場合
計算はできるが基本事項をもう少し定着させることで点数アップが狙えます。また、理論科目は他の3科目の基礎となる科目なので理解を深めておくことで今後の学習効率が上がっていきます。具体的な勉強方法としては、頻出分野の基本事項を参考書などで復習することです。
参考書はそれぞれに特徴があるので内容を確認してから購入することをお勧めします。
計算問題はさっぱりわからなかったという方へ
学校を卒業してからしばらくすると計算方法はあっという間に忘れてしまうものです。下記の内容に少しでも不安があるという方は計算方法や数学から学びなおすことをオススメします。
- 分数の計算
- 式変形
- 三角比(ピタゴラスの定理)
- √の計算
- 円の公式
- 複素数の計算
どれも電験3種の問題を解くうえでは必要になる内容です。専門家のような深い知識までは必要としませんが、公式を覚えるくらいの努力は必要になります。どのレベルまで必要か詳しく知りたいという方は下記のリンクを参考にしてください。
自分に合った参考書を購入する
電験3種の学習参考書はかなりたくさんあります。自分のレベルに合った参考書を購入し学習を進めることが合格への近道です。参考書選びでは、次のことを意識しておくと自分にとって使いやすい参考書と出会うことができます。
レビューや書店で参考書を数ページ読んでみて自分に合うなと感じたものを選ぶことがおすすめです。
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