問題
図のように,磁極 \(\rm N\) ,\(\rm S\) の間に中空球体鉄心を置くと, \(\rm N\) から \(\rm S\) に向かう磁束は, \( \fbox{ (ア) } \) ようになる。このとき,球体鉄心の中空部分(内部の空間)の点 \(\rm A\) では,磁束密度は極めて \( \fbox{ (イ) } \) なる。これを \( \fbox{ (ウ) } \) という。
ただし,磁極 \(\rm N\) ,\(\rm S\) の間を通る磁束は,中空球体鉄心を置く前と置いた後とで変化しないものとする。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
$$ \begin{array}{clll} \ &(ア) & (イ) & (ウ) \\ \hline (1) &鉄心を避けて通る & 低 く & 磁気誘導 \\ \hline (2) &鉄心中を通る & 低 く & 磁気遮へい \\ \hline (3) &鉄心を避けて通る & 高 く & 磁気遮へい \\ \hline (4) &鉄心中を通る & 低 く & 磁気誘導 \\ \hline (5) &鉄心中を通る & 高 く & 磁気誘導 \\ \hline \end{array} $$
解説
答え:(2)
磁速の通り道について
磁束は,透磁率の高い物質を通ろうとする性質があるため,磁束の一部は鉄心に収束されていきます。
中空鉄心の内部の磁界について
鉄心に収束された磁束のほとんどは,鉄心内部を通ります。そのため,鉄心の中央の空間にはほとんど磁束が存在しません。したがって,磁束密度は『低い』といえます。
このように中空鉄心を置くことによって,中央の空間への磁界の影響が少なくできることを『磁気遮へい』といいます。
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